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あのパエリアをもう一度食べたい・・
fuanitaさんの「スペインなる夕餉」からのトラックバックです。

学生時代の貧乏旅行。ローマ発の夜行列車に乗り、翌朝バルセロナに入った。
宿を探し、荷物を預け、バルセロナの町をぶらぶら歩く。気づくともうお昼の時間。「腹が減っては旅はできぬ」と、ふと目についた食堂に入ってみた。町外れ、路地の奥にあったその食堂の店内は暗く、観光客らしき姿は全くない。いわゆるブルーカラーのおじさんが、愛想もなくただ食事をしているだけの殺風景な店だ。

初めてのスペインの初めての食事、私は数種類のランチメニューの中から迷うことなくパエリアを選んだ。スペインに来たからにはパエリアを食べないと始まらないじゃないか。

さて、注文を済ませほどなくすると、私のテーブルにパエリアが運ばれた。
ん??私が想像しているものとは違う。飾りのない白い皿の上に、無造作に盛られたパエリアは、色こそサフランの鮮やかな黄色だが、まるでリゾットのようなお料理なのだ。私が知っているパエリアは、どちらかというと乾燥したピラフ系の食べ物だ。なのにこれは何だろう?固めのおじやじゃないか。

でもこのパエリアが美味しかったのだ。中のアサリは貝殻がつぶれていたし、上品なつくりの料理とはいえなかったけれど本当に美味しかった。「おかわり!」と手を上げたかったが、shyなJapaneseGirlはその一言が言えず(というより、まずスペイン語が話せない)、心残りのままその店を立ち去った。

その後、日本で何回かスペイン料理を食べる機会があったが、いまだにこの手のパエリアに出会ったことがない。あれは邪道なパエリアだったのかもしれないけれど、あのパエリアをもう一度食べたい。

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by picot-picot | 2004-07-21 22:10 | たびさきにて | Comments(1)
Commented by fuanita at 2004-07-22 06:48
トラックバックありがとうございます。
これですね!前からお書きになりたかったパエージャのお話というのは。
スペインのパエージャは米の芯はしっかりあるものの炊く段階での水分量が多いせいかリゾットのようなものが多いですね。スペイン人にとってパエージャはパンのおかずなので、ポソポソよりもグチャグニャのほうが食べやすいということもあるのかもしれません。
こういう場末の店にけっこう美味いところがあるんですよね。おそらくサフランのような高級な食材は使っていないと思いますが、それでも忘れられない味のパエージャ。わかります。私にも同じような経験がありますから。
picot-picotさんの文章を読んでいたらスペインに行ってパエージャを食べたくなっちゃいましたよ!(金なし・・暇なし・・・・・)
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